Drag

【官能小説】すっかり調教済みなのに、Sな男性に出会えないM女の私

【官能小説】すっかり調教済みなのに、Sな男性に出会えないM女の私

全国のあちこちで、人口の減少が叫ばれていますよね。私が住む地方も例にもれず、若い年齢層の人が減少しつつあります。そこで困っているのがご主人様不足です。

 

私はM女です。普通のセックスも気持ちいいなと思いますが、やっぱり蔑まれ、加虐していただかないと、心の底からの快感を得られないのです。

 

地方とはいえ、車を使えばすぐに都市部に出られますし、自分でいうのも何ですが、そこそこ容姿に恵まれている方だと思います。出会い系サイトなどを使えば、ご主人様を希望する男性とは簡単に出会えます。

 

ただ、これが地方の悲しさというか、単に私の運が悪いだけなのか、手軽にHをしようとする男性ばかりで、女性をM痴女に仕立てよう、調教しようというご主人様に出会うことができません……。

 

M女と出会ってSMプレイに興じてみたい。ご主人様を志す男性のために、私がこれまで出会ってきたご主人様との思い出を書いてみます。M女がどんなプレイを求めているのか、ご参考にしていただければ幸いです。

 

私がSMの道へハマり込むきっかけ、最初のご主人様・Aさんと出会ったのは学生時代のこと。Aさんは私が所属していた運動系サークルの先輩でした。Aさんは選手としての能力・技術が抜群で、その上優しく穏やか。

 

ルックスもよく、非常にモテる方でしたが、なぜか彼女の影が感じられません。皆が不思議に思っていたのですが、Aさんは筋金入りのSだったのです。ある日の飲み会後、Aさんは私に「君は絶対こっち寄りだと思うよ」とささやきました。

 

彼氏ができても通常のセックスだと物足らず、長続きしない。そんな私のうわさを聞きつけたのだと思いますが、優秀なSの男性にはM女を感じとる何かがあるのでしょう。薄々自分の性癖に気づいていた私は、Aさんの誘いにあっさりとうなずきました。

 

公園のトイレや自室マンションのベランダでのセックスから始まった露出プレイ。目隠し、続いておもちゃのような手錠を使う拘束プレイから始まった緊縛調教。Aさんの調教はきわめて丁寧に段階を踏んでいくもので、それでいてとても刺激的でした。

 

言葉攻めも巧みで、「ああ、なんで○○のココはこんなに濡れているんだろうね?」「手首を拘束するだけで、なんでそんなに喜んじゃうの?」などと、言葉使いはとてもソフトですが、上手に羞恥心をあおってくれるのです。

 

露出プレイの場所選びも、今考えるととてもよく考えこまれていました。公園のトイレや自室のベランダなどに続いて、エロ本の自販機前や深夜の公園、車の少ない山間の道路など。

 

場所は少しずつ過激になっていきましたが、どこもいざとなればすぐに車で逃げられる場所でしたし、着替えるスペースも確保されていました。きっと時間をかけて下調べをされていたんだと思います。

 

フェラからイラマチオ、潮吹きなどセックスに関する技巧もAさんに教え込まれました。セックス自体もAさんは好きでしたし、私も若かったですからSMプレイで昂ぶったあとにAさんと交わることに、とても喜びを感じました。生まれて初めて、心底から快感を覚えたのもAさんとのセックスでした。

 

私より一足早く学校を卒業したAさん。彼が地方の企業へ就職したことを機に、交際は終わりました。私は長距離恋愛でもいい、何なら学校を辞めてでもついていくと訴えたのですが、「お互いまだ若いんだから」と諭されました。Aさんは本当に優しい方でした、ドSでしたけど。

 

 

2番目のご主人様になっていただいたのは、老舗SM専門誌のファンミーティングで出会ったFさんでした。当時で60半ばぐらいだったでしょうか、高そうなスーツがよく似合うナイスミドルといった雰囲気の方でした。

 

Fさんはとても責めるのが上手で、好きでした。Aさんとの短い交際期間では至らなかった過激なSMプレイのほとんどを、Fさんのもとで経験させてもらいました。

 

たとえば緊縛プレイ。下手な人が縛ると血管をしめつけてしまい、痺れが残ったり、関節を痛めることもあります。下手すると神経を痛め、障がいが残ってしまうことも、最悪の場合だと首が絞まってしまい、事件となってしまうようなこともあります。

 

ところがFさんの緊縛プレイだとそれらが全くないんです。それどころか、二の腕や太もも、首筋など縛った跡が目立つと日常生活で困る、というところは極力避けるほどなのに、緊縛姿がきれいでエロティック。しかもちゃんと体の自由を奪っているんです。

 

聞いてみたところ、プロの緊縛師に習ったんだそうです。緊縛師にプロがいるのも意外でしたが、SMバーなどのイベント、映画やVシネマ、AVの撮影などで呼ばれる方がいるのだとか。どう知り合いになったのかわかりませんが、その道では有名なプロのもとで、みっちり修行されたと仰ってましたね。

 

加えて道具にも工夫をしていました。たとえばSM用の縄を専門店で購入後、Fさんはその縄を煮ます。何でも縄に染み込んだ工業油を洗い流し、さらに繊維をやわらかくするためだとか。何回か煮出したのち、香油を塗りこんでから、ようやく人体を縛れるようになるんだそうです。

 

Fさんが使うムチやロウソク、その他SMプレイで使われるさまざまなグッズは、すべて縄のように一手間二手間加えられているか、自作されたものでした。それだけ細心の注意を払っていたんですね。

 

道具だけではなく、プレイそのものも巧緻極まっていましたから、Fさんの前で私は数え切れないほど精神的な絶頂を迎えてしまいましたし、どんなはしたない姿でもさらすこともできました。

 

水責め、多くのギャラリーがいる前でのセックス、雪山に置き去りにされたりと、どんなプレイも嬉々として受け入れ、感じることができたのは、Fさんに絶対の信頼を置くことができたからだと思います。

 

主従関係は10年近く続き、それはそれはめくるめく快感を覚えさせてもらいました。ですが70をすぎて数年経った頃、Fさんは「体力の限界」とつぶやき、SMをきっぱりと引退されてしまいました。

 

 

Aさん、Fさんにすっかり調教された私。もちろん普通のセックスでは満足できませんから、自称S、調教上手の男性とたくさん会ってきました。ですが、2人と比べると物足りず、満足いくまでプレイを楽しむことができていません。

 

ただ縛って、たたけばいいと思っている自称Sがなんと多いことか。なぜ、Sだと名乗っているのに、SMプレイをおざなりにして、すぐにセックスに持ち込もうとするのか。そうではないのです、精神的に高揚できなければSMではないのに、なぜわからないのか。

 

Fさんはこう仰っていました、「SMのSはサドではなくサービスのS。それぐらいでないとSMは楽しめない」。私はご主人様の従順な奴隷のつもりでしたが、ステキな2人の男性から最上級のサービスを施され、楽しませてもらっていただけだったのでしょう。

 

とはいえ、今さら後戻りはできません。2人に匹敵するような男性に出会えることを信じて、今日もせっせと出会い系に書き込みます。どこかですれ違ったのなら、どうか私に最高のプレイを施してください。きちんと段階を踏んでいただければ、私はどんなプレイでも受け入れます。

(ひねもすのたり松太郎)

この記事が役に立ったと思ったら
スキ、お願いします。
YouTube【駅ちか!TV】ではエッチな女の子が出演中★
他の動画はコチラ